現在、鹿を神の使いなどとする神社はみかけますが、イノシシについては存在するのでしょうか?

岡山県に立地する、奈良〜平安期に活躍した和気清麻呂を祀る和気神社は、猪を神使としており、狛犬の代わりに猪が配置されています。一般に、『古事記』や『日本書紀』の世界では、鹿が人間と融和的な関係を持つ神獣と位置づけられているのに対し、猪は同じ神獣の位置づけでも、人間と敵対する存在と描写されています。これは、実際の狩猟経験が関係している可能性もあるでしょう。