金属鉱開発の際の調査は、どのような人々が担ったのでしょうか。

各国の国司や郡司のもと、鉱山発見や採掘の知識・技術に明るい氏族が担ったものと考えられます。例えば殖産興業氏族の秦氏は、各地で銅や丹生(水銀)の生産に当たっていた可能性が指摘されており、例えば銅を採掘している豊前、丹生の地名がある越前・伊予・伊勢・土佐・讃岐・若狭・越前・近江・紀伊などにも、秦氏の広汎な分布が確認されています。恐らく渡来系氏族が多かったものと思いますが、これも氏族制の名残といえるでしょう。