平城京の朱雀門や大極殿は、何を手がかりに復元しているのですか?

基本的に、平城京遺構の柱跡や出土瓦のほか、平安京大極殿朱雀門に関する絵巻等々の史資料や、法隆寺薬師寺東大寺、海龍王寺五重小塔などの前後の時代の建築、四天王寺薬師寺唐招提寺難波宮などの出土品を参考に復元しています。よって、充分な研究の成果ではありますが、実際の平城京における朱雀門大極殿が、あのような建物であったという確証はありません。事実、復元工事が行われて間もなく、平城京朱雀門平安京のような二重門ではなく、単層平屋根であったという研究も発表されています。やはり、あくまで仮説を形にしたものである、という認識が必要ですね。