2008-10-15から1日間の記事一覧

「大織冠伝」について詳しく教えてください。

『藤氏家伝』は、天平宝字4年(760)頃、始祖顕彰を図った当時の朝庭の首班藤原仲麻呂によって編纂されました。現在残っているのは「大織冠伝(鎌足伝)」「貞慧伝」「武智麻呂伝」で、藤原氏の伝というより、仲麻呂に至る血脈の正統性を主張する「恵美家」…

蘇我倉山田石川麻呂の今後の行く末、蘇我氏のその後について説明してください。

たぶん講義で言及すると思いますが、石川麻呂は大化5年(649)に謀叛を疑われて攻められ、自殺します。しかし、その後も蘇我氏が絶えてしまったわけではなく、壬申の乱に至るまで朝廷の中心は蘇我氏で占められており、蘇我赤兄・果安といった石川麻呂の弟た…

ドラマのなかで、入鹿が飛鳥板蓋宮に入ってきたとき、その他の人々がひれ伏していました。あの動作には何か意味があるのですか。

今年の春学期に「日本史概説」という講義で扱ったのですが、跪伏礼という、朝庭で用いる礼儀作法を表現したものでしょう。跪伏礼については、すでに『三国志』魏書/東夷伝/倭人条(いわゆる「魏志倭人伝」)に「大人の敬するところを見れば、但だ手を打し…

ドラマで、蝦夷が儀式に百済の使者が出るとか出ないとか話していたのはどういうことですか。/ 入鹿の剣を取る俳優たちが仮面を付けていましたが、あれは何を象ったもので、どうしてお面を付けていたのですか。/ 大王の御前で流血事件を起こすことに問題はなかったのでしょうか。/ なぜ入鹿の勢力はあっさりと滅ぼされてしまったのでしょう。/ 蘇我氏が大王家と姻戚関係を結んでいたとのことですが、後の藤原氏や平家、源氏などとはどう違うのですか。

これらのことについては、来週以降の講義で詳しく扱います。今日観ていただいた冒頭のシーンでの蝦夷と渡来人(船恵尺という実在の人です)の会話は、三韓進調の儀式が、中大兄らによって仕組まれた罠であったことを意味しています。次回お話しするように、…

今日見せていただいたドラマは、何というタイトルでしょう。/ 今日見た映像資料は、どのようにすれば手に入るのですか。

2005年の正月に、「古代史ドラマスペシャル」と銘打ってNHKで放映された、『大化改新』というドラマです。NHKの公式ホームページへリンクを張っておきます。このページにも載っていますように、すでにDVDも発売されています。恐らくレンタルショップでも観る…