日本にも闕字の習慣はありますか。

 古代日本の文書様式は唐令を継承しているので、闕字もちゃんと公式令(38闕字条)に規定されていました。それによると闕字の対象は、大社(ここでは伊勢神宮か)・陵号(歴代天皇の陵墓)・乗輿・車駕(ともに天皇の乗り物)・詔書・勅旨・明詔(詔旨の美称)・聖化(天皇の徳化)・天恩(天皇の恩恵)・慈旨(天皇の言葉)・中宮・御(天皇)・闕庭(天皇の居所)・朝庭・東宮・皇太子・殿下(皇后・皇太后太皇太后・皇太子へ上啓する際の称)となっています。