「こぶとりじいさん」なども、マージナルマンになるのでしょうか。

そうですね。こぶとりじいさんは村落共同体の成員ですが、頬に大きなこぶを持つという異形のため、神霊と交換できるマージナルな存在と考えられていたのでしょう。物語の筋からいっても、こぶを失って以降は鬼との関わりが断たれます。内的文脈では鬼を騙してこぶをとってもらったことになっていますが、鬼がこぶを付けたり取ったりできること自体、こぶが神霊の世界に属することを意味していると考えられます。