実際、まったく人の手が介在していない大自然の光景は、もっと野性的で感動より畏怖を感じさせるものだった。「きれい」や「愛着が持てる」〈自然〉というものは、やはり50〜60年前の光景、人が懐かしさを持つのにうってつけの光景なのだなと再認識した。それでも里山の風景は、地方の愛すべき風景であったりもする。
そうですね。なぜそうした新しい景観にぼくらが懐かしさや愛着を感じるのか。そうした心性はここ40年ほどの間に作られたものなのか、もしくは逆に親しみやすい景観を意図的に作ってきたのか、そのあたりが問題です。