本来まず先に御歳神に捧げられ、その後に耕作者たちに振る舞われる肉を、祭祀を行わず先に人間が食べてしまったということですね。いわゆる神人共食、直会の神事を無視したやり方に怒りを発したわけです。御歳神の子供は、恐らく神事が誤りなく執行されているか監視に来ていたのでしょう。最後の時間に話をすることになると思いますが、ここには人間の善行・悪行を監視してその寿命を増益/削減するという四天王のイメージが投影されているようです。天武朝以降、奈良時代に隆盛を迎える四天王信仰の影響下に作られた、比較的新しい伝承なのかも分かりません。