雷がらみの神話が多いのだなと感じた。やはり、人間を超えた自然には畏怖があるのだろう。地震なども大地の怒りと判断していたのだろうか?

災害の発生をどのように解釈するかは、時代によって変遷があります。古い時代にはやはり神の祟りと考えられたようで、『書紀』推古天皇7年(599)4月条には「地震神を祭る」記事が出ています。奈良期に入ると、災害は天子の不徳に対する天の譴責であるという災異思想が盛んになり、天と王との関係のなかで処理されてゆきます。しかし民間においては、相変わらず自然神との関係で解釈されていたのでしょう。平安期に入ると、神社への奉幣や仏教法会、歴代天皇を祀る山陵への奉幣など、災害への対応措置は次第にパターン化してゆきます。