「色即是空」が何を意味しているのかよく分かりません。変ないい方かも知れませんが、私は無いものも存在していると思います。仏教的な世界観における「無い」が何を意味しているのか教えてください。

哲学的に議論しようとすると、森羅万象は存在なのか関係なのかという問いに収束してきます。自己をモデルとする主体的存在が確固としてあり、それらが相互に関係し合うことで世界が成り立っているとみるのが存在論なら、その存在さえ関係の網の目があたかもそこに現前するかのように見せているかりそめの現象に過ぎない、と考えるのが関係論です。仏教のいう「空」は後者に近いといえるでしょう。