拓本について教えてください。碑文なの貴重な歴史資料に墨などを塗りたくるのは、予想外に粗っぽい気がするのですが?

よく誤解されるのですが、碑文などでとる拓本と、魚拓などでは微妙に方法が異なるのです。後者は魚に直接墨を付けますが、前者ではそういうことはしません。学芸員過程の授業を受けると実習があると思いますが、碑文などの表面に画仙紙を貼り付けて水で濡らし、それを外側から墨拓(墨を油脂で固めたもの)・タンポで打ち出してゆくのです。凹凸に応じて墨の濃淡が描かれてゆくので、刻まれた文字などを立体的に写し取ることができるのです。