亀卜は、高校日本史で習った太占とは違うのですか?

はい、太占は鹿の骨を用いて行う骨卜ですね。方法は、基本的に亀卜と同じです。講義でお話ししたように、弥生時代までの日本列島の骨卜は、猪や鹿の肩胛骨を用いるのが普通でした。古墳時代になると、大陸から新しく亀卜の技術がもたらされるのです。それ以降、国家の正式な卜占は亀卜になってゆきますが、各地の神社などでは鹿卜の風習が残り続けました。鹿島神宮周辺の北関東では、古代から鹿卜に従事する占部が分布していたましたが、現在でも、青梅の御嶽神社や高岡の貫前神社などで神事として行われています。