狩猟紋土器の熊と弓矢のサイズの相違には、何か特別な意味があるのですか。

民族社会の絵画はリアリズムで描かれてはいませんので、ものの大きさは実際の大小ではなく、重点や注目度を指すことになります。狩猟紋土器の場合、熊そのものよりも、それを狩猟することに重要性を見出しているわけです。ゆえに考古学の方でも、熊それ自体の信仰に関わるものというより、送り儀礼によって殺害された熊の部位を収めたものでは、といった説明が試みられているのです。