『三国遺事』の檀君神話で、熊が三七日目に人間になったというのは、どのような意味があるのでしょう。

「三七日」というのは、37日ではなく3×7日、つまり21日のことです。つまり、熊は3週間で人間になったということです。この表現により深い意味があるのか、数字に特別な意味があるのかどうかは分かりませんが、熊が虎よりも人間に近いことを暗示しているのは確かでしょう。また、100日の物忌みに対して熊が21日で済んだということは、熊が慎み深い動物であるとの認識を示しています。今日(12/9)の講義でも触れましたが、熊が田畑を荒らすことは滅多にないとか、冬眠中はほとんど食事をしないといったような自然観察が、こうした神話の背景にあるといえるかも知れません。