狩猟と供犠とはどのように関係するのでしょうか?

供犠とは、そもそも自然からの恩恵を受けることについて、自らの最も大切なものをもって祈願あるいは返礼する行為であったようです。ですから、最初の稲の収穫は初穂として神に捧げられました。狩猟もそれと同じで、最初の獲物、あるいは最良の獲物が、神に対して供犠されたのです。しかし講義の初回で紹介した納西族の祭署はやや違っていて、供犠される動物は狩猟で得た野生のものではなく、人間の育てた家畜でした。野生の獣は署神のもので、それを奪って捧げても負債を返したことにはならないからです。