史料20をみると、布施している品物のほとんどが繊維類です。当時、繊維にはどのような意味があったのでしょう。

古代には、民から王への税も、租以外は繊維製品で徴収されていましたし、逆に王からの下賜物にも繊維製品がおおくみられました。神に捧げられる幣帛も繊維製品です。麻や絁はともかく、絹織物は高価で貴重な品でしたので、これらを贈答に用いることが多かったのでしょう。