インドネシアの殺された女神の神話(ハイヌヴェレ神話)と、日本のオオゲツヒメ神話、ウケモチ神話などにはまったく関連性はないのでしょうか。

ハイヌヴェレ神話自体、文化人類学者によって採取されたのは近代ですから、どこまで遡りうるのかは分かりません。ただし、東〜東南アジアの古代に、栽培作物の起源を「殺された女神」の形式で語ろうとする文化が広く存在したことは確かです。その形式自体は、各地で関連しあいながら複雑な形で伝播し、その地域地域の固有性を吸い上げて受肉していったのでしょう。