占辞を布に書いて亀甲に貼り付けておくとの史料がありましたが、布に書くということは当時一般的だったのでしょうか。竹簡の印象が強いのですが。

はい、「帛書」といって、竹簡などと併用して絹が使用されていました。これは腐食して後世に残りにくく、史料として残存するものは少ないのですが、1973年に馬王堆漢墓より出土した帛書は、易書、道家書、『五十二病方』をはじめとする多くの医書・養生書、『春秋事語』などの史書、『戦国縦横家書』等々、散逸した多様な書目を含んでいて注目されました。現在は東方書店から、「馬王堆出土文献訳注叢書シリーズ」と題する注釈書が刊行中です。