スイ氏が暗火を作る際に使う火は、何か特別なものなのでしょうか。料理をするときの火とは違うものだとか…。
亀卜の火は、亀卜の場において設営されるカマドから採られるもので、日常生活に用いられる火とは区別されていたと考えられます。しかしそれは、例えば料理を作るのに用いる火は世俗のもので、亀卜に用いる火は神聖だというわけではありません。火自体はいかなる情況においても神聖化され、カマドには神霊が宿っていると考えられていました。問題はそれぞれの役割で、亀卜の火は神霊の意図を伝える重要な役割を帯びていたため、次第に特化されていったのでしょう。