史料8の「焼く」と「埋める」の宗教的意味の相違が分かりませんでした。なぜ祭服だけ「焼く」のでしょうか。 / カトリックでは、破損した祭器を埋める場合、「上から人の踏まない場所」との取り決めがありますが、古代中国ではどうだったのでしょう。

「焼く」ことと「埋める」ことは、双方ともに「他界へ送る」ことを意味し、恐らく大きな違いはなかったと思われます。しかし、亀甲・筮竹が神霊の意志の宿るものであり、祭器・犠牲が神霊へ捧げられるものであるのに対し、祭服のみが自ら身に付けるものであることからすれば、神霊のものは大地へ帰し、自らのものは焼尽するとの区別があったのかも知れません。