占夢官の役割として、「凶夢を吉夢に逆転すること」が挙げられていましたが、私にはそれが呪術的というより、精神カウンセリング的要素があるように感じました。

講義でも触れたように、もちろん、そうした側面は大きいように思います。彼らは卜兆や卦の結果を読み解き、占断を下しつつ、君主の心を解きほぐして道徳=倫理に沿わせようとしているのです。春秋戦国期において、後の軍師や宰相の担う役割の一部は、少なくとも卜官=史官たちが果たしていたものと考えられます。