毛皮を着ると動物になれるという思想は、能などで仮面を被ることでその霊性を得るということと、何かしら関係があるのでしょうか。

変身の際に何かを身に付けるのは、基本的に上記の神話的想像力に由来するのではないかと考えています。ヨーロッパ中世の狼男に対する後半資料には、被告の男が変身ベルトを身に着けて狼になるとの一節があり、まさに仮面ライダーではないかと驚愕してしまいました。芸能の身体感覚は神話や宗教と不可分のものですから、直結するものではないにしろ、そもそもの起源と位置づけることが可能だと思います。