鹿などが川で狩られるのは、やはり動きにくいので狩りやすいのでしょうか。

そうです。北部アメリカに生活する狩猟採集民チペワイアンは、同じく北アメリカ産のトナカイ「カリブー」を主要タンパク源として狩猟しています。彼らのカリブー猟は、秋、北のツンドラ地帯で出産・子育てを行っていたカリブーが、寒さを避けて南の針葉樹林帯へ大移動する際、大河を渡るところを待ち伏せてカヌーで漕ぎ出し、動きの鈍くなっているところを狩る形式で行われます。このとき、一度の猟で200頭あまりを狩ることもあったらしいのですが、日本の鹿狩りも同じような「隙」を見計らってのものだったのでしょう。