遷都を繰り返し、森林が失われていったというお話でしたが、跡地に植林された等、失われた森林を回復しようとする動きはなかったのでしょうか?

日本で本格的な植林が行われるのは、近世以降に過ぎません。それまでの山地利用は、ほぼ自然の回復力に頼ったものでした。よって、人間による開発が自然の回復力を上回ると、禿げ山のような状態が長期にわたって持続したり、土砂流出、河川の天井川化による洪水などが頻繁に生じることとなります。