社会の変化に適応できずに滅びた集落などはあったのでしょうか。

これまでお話ししてきたような時代の転換期、社会の流動期に断絶し無くなってしまう集落は、数え切れないほど存在します。むしろ、弥生時代を通じて存続するような集落の方が珍しいといえるでしょう。気候的・社会的に安定した時期には概ね集落の存在期間も長く、同条件が悪化すると流動化現象が生じ、集落にも短期存続型の多くなる傾向があります。こうした時期には、人々は移動を中心とする生活に入ったものと考えられます。