国家神道とは本物の神道ではなく、ただ国民を統率するために神道を利用した政策と解釈したのですが、その理解で正しいでしょうか?

本物/偽物という価値付けが適切かどうかは分かりませんが、講義で縷々述べたとおり、これまでの神道の文脈を大いに逸脱し、ある意味ではその伝統を破壊しながら成立したイデオロギーであったことは確かです。神道家のなかには、未だに国家神道的思想を奉じている人々もいますが、神祇信仰から神道に至る歴史をしっかりと把握していれば、国家神道を肯定することはできないと思います。