富裕な百姓の存在が、貨幣経済の浸透が原因ではなく、肥料の使用の可否が原因だとの見解が面白かったです。どちらの説の方が有力なのでしょうか。

前者は通説、後者は肥料の問題から再考を要求した新説ですね。貨幣経済の浸透の問題は否定できないでしょうが、肥料の件はこれまであまり指摘されてこなかったことですので、今後重要視されてゆくでしょう。また、「金を支払わないと充分な肥料が得られない」ということであれば、肥料の件も貨幣経済を密接に絡んでいる、あるいは肥料の争奪が農村へ貨幣経済を招いたと、折衷的な議論をすることも可能かもしれません。