人祖誕生神話などにおいて樹木や水のモチーフが多く登場し、物語の重要な位置を占めていますが、これは授業で選択的に採り上げられているからでしょうか、それとも神話全体においてそうなのですか。

もちろん、樹木や水ばかりが重要なのではありませんが、世界の神話一般のなかで、割合普遍的に語られることの多いモチーフと思います。それはやはり、水にしても樹木にしても、人間が生命を繋いでゆくうえで欠かせない存在だからでしょうね。多い地域ではそれへの依存が語られますし、少ない地域では希少ゆえの価値が巨大になる。乾燥地帯や永久凍土地域でも、水や樹木の問題は多かれ少なかれ出てきます。