『皇清職貢図』のほかに、日本以外の国がアイヌの人々を描いた書物はあるのでしょうか。

ロシアには、幾つかの事例がありますね。ロシア科学アカデミーピョートル大帝記念人類民族学博物館には、ロシア人による、千島・樺太・北海道アイヌの調査資料が多く所蔵されています。数年前、「ロシアが見たアイヌ文化」として、日本列島の各博物館で特別展も開催されました。また、『日本奥地紀行』で北海道まで旅し、アイヌ社会を調査したイザベラ・バードも、アイヌを描いたスケッチを残しています。