卑弥呼の夫の話が出てきましたが、彼女の世話をしていたのは「男弟」ではないのでしょうか。

とりあえず、『魏書』東夷伝倭人条には、このように出ています(原漢文)。「倭国乱れ、相攻伐して年を歴たり。乃ち共に一女子を立てて王と為す。名を卑弥呼と曰ふ。鬼道を事とし、能く衆を惑はす。年已に長大なるも、夫壻なし。男弟あり、佐けて国を治む。王となりしより以来、見るある者少なく、婢千人を以て自ら侍せしむ。ただ男一人あり、飲食を給し、辞を伝へ居処に出入す。」この書き方で、「男弟」=「男一人」と読むのは、少し無理があるでしょう。別人と解するのが普通です。