「仗刀人」「典曹人」という言葉は初めて聞きましたが、この地位は江戸時代でいう士農工商の士、農に当たると考えてよいのでしょうか。

まず、士農工商身分制度ではなく、生業の分類に過ぎないことを確認しておく必要があります。士は文武の官僚として国に奉仕する人々、農は農業、工は工業、商は商業の生業で生活する人々で、それぞれ身分の上下を表現しているわけではありません。そのうえでですが、「仗刀人」「典曹人」はいずれも王権の職掌として規定され、豪族がそれを担っているわけですから、「士」に相当することになります。