宇賀弁財天の頭頂に付いている宇賀神ですが、なぜ頭に乗ることになったのでしょう。何か意味があるのでしょうか。

如来と同レベルに神格化した菩薩像が、その本地仏=化仏を頭頂に載せるという儀軌が、仏教では一般的にあるのです。観音の変化身、すなわち十一面観音、千手観音などが、頭に阿弥陀仏を載せているのが典型でしょう。宇賀弁財天が頭頂部に宇賀神を戴くのも、この形式の流用と思われます。宇賀弁財天が、法華信仰・観音信仰の強い天台宗内で作られたらしいことも、この推測を裏付けてくれます。