路子工の隔離について、隔離は海ではなくとも山でもできると思います。海であることに、何か特別な意味があるのでしょうか。 / 路子工の嶋への隔離は、海へ流すと穢れると考えたからですか。 / 海で散骨をする場合がありますが、これもケガレを流す意味があるのでしょうか。

上でも触れましたが、日本の場合、刑罰としての遠流の地は概ね海に面した周縁部へ設定されています。山への隔離は国の内に危険なものを抱え込むことになるので、国家としては積極的には行わなかったのでしょう。海へ流すことは、やはり上に触れましたが、日本では穢れを拡散させるとは考えていませんでしたので、隔離には彼を留めておく意図があったと読むべきでしょう。王化の徳を慕ってやって来たものであることを、認めざるをえなかったのかもしれません。なお、海への散骨はケガレを流すのではなく、自然への回帰を標榜しています。