「言葉が違えば世界が違う」ということも納得しました。言霊というものは、日本独自の文化だからです。

残念ながら、言霊的発想は日本独自のものではありません。『旧約聖書ヨハネ黙示録にも、まず言葉が誕生し、世界が作られてゆく様子が語られています。また、アニミズム(万物霊魂論)などの宗教的特徴が強い社会では、森羅万象にも人間と同じ精霊=生命が宿り、それがゆえに活動するとの発想がありますが、それは言葉も同じです。精霊が宿っているがゆえに、言葉は意味を持つものとして機能し、人と人とを結びつける。そして場合によっては、神霊に働きかけて世界を操作したり、あるいは他者に災禍をもたらす呪いも発現しうる。日本の言霊も、その一種ということができます。