『開元占経』などの事例は、鳥の生態によって整理することができるように思うが、実際のところはどうなっているのだろうか。

それが可能であれば面白いのですが、『開元占経』は王権・国家が使用するための卜占であり、その大部分を占める京房などの占文は、多く経典研究のなかから導き出されてきた議論です。『以烏鴉叫声占卜』のような日常生活に密着した経典を精査し、うち経典から引用されたものなどを一部除外できれば、自然観察=生活知の積み重ねとしての卜占のあり方を復原できるかもしれません。