人物埴輪の配置は始皇帝陵の兵馬俑を彷彿とさせますが、このような生前生活の復原、あるいは死後に生前生活と同じものを享受するといった発想は、王権の強化と関わりがあるのでしょうか?

中期古墳の造り出しのジオラマなどは、確かに兵馬俑に近いイメージがありますが、あれが死者の国で始皇帝に奉仕する軍隊とすれば、すこし性格が違ってきますね。列島の古墳のディスプレイは、やはり被葬者の顕彰という要素が強く、いかに偉大な人物であったかを視覚的に示すことで、その功績が現首長に繋がっていることを喧伝したのだろうと考えられます。そうした意味では、やはり王権の強化でしょうね。