2018-07-16 藤原宮の元日朝賀に立てられた旗についてですが、なぜ月の象徴が兎になったのでしょうか? アジア・日本史系概説I(18春) 以前にも、縄文時代あたりでお話ししたと思いますが、満ち欠けを繰り返す月は死と再生、不老不死の象徴です。ゆえに、中国ではオタマジャクシから変態するヒキガエル、冬になっても枯れない竹などが、同じ不老不死、死と再生のカテゴリーに入れられ、月のなかにあるもの、月の象徴とみなされてゆきます。兎もそのひとつで、生殖能力が非常に高いことから、キリスト教文化圏ではイースターの象徴ともなり、また淫欲の象徴ともされます。インドや中国ではやはり再生の象徴で、月のなかにいる生きものとされ、日本でもその形式が受け継がれてゆくのです。