2015-11-27から1日間の記事一覧

これまでは農業=自然=神だと安直に考えており、それらに回帰することが持続可能性なのだと思ってきたが、今までの講義を受けてきて、そうではないかもしれないと考えるようになった。だとすると持続可能性とは何なのか、よく分からなくなってしまった。先生のお考えをお聞きしたいです。

持続可能性自体の意味を問うことが、まず重要です。一般的にいわれる持続可能性とは、人間が現在の文明の水準を維持するために、自然環境をいかに破綻なく使用してゆくか、その「持続」を指示しています。すなわち、人間の利益に立った利己的なものでしかな…

ハイヌヴェレ神話には、3という数が象徴的に使われている気がしましたが、これはヴェマーレ族が3を神聖視していたからなのでしょうか。

3は、数学的には次元を確定する要素とされ、中国では紀元前の殷王朝の時代から、卜占で使われる聖数となっています。後に天・地・人を象徴するものと意味付けられ、それこそ天下を表す鼎が3b本足であるなど、多くの表現がみられます。しかしハイヌヴェレ神…

サンタル民話では7人の兄弟が出て来ますが、これは7という数に何らかの宗教的な意味があるのでしょうか。

仏教では8という数字が、悟りを象徴するものと考えられ、例えばブッダ入滅後の救世主である弥勒菩薩が出現するのは、「56億7千万年後」、すなわち5→6→7→8=出現といったあり方で語られます。もともとは、方向を意味した聖数の基本である4が、さらに細…

サンタル民話に出てくる「やめて、やめて!」のフレーズは、結婚をするときの問答のようだと思いました。サンタルの人々は、実際にこういうやり取りをしてから結婚しているのではありませんか。

そうかもしれません。中国西南の少数民族では、結婚相手を選ぶ際の歌垣、結婚式などでも、男女の掛け合いの歌が、性的表現や笑いを交えて行われますね。そのあたりのサンタルの民族を充分調べられていないのですが、可能性はあると思います。