2015-06-29から1日間の記事一覧
もちろん渡来人による伝聞もあるでしょうが、中国王朝と国交が開かれていた時代には、使者が直接現地へ行って目撃してきています。唐長安城をめぐる最新の情報は入手することができず、そのため藤原京は充分な「中国の再現」には至っていませんが、少なから…
奇跡というのならば、藤原京などが完成すること自体が奇跡です。また、多くの奇跡が「伝聞」によって形成されるように、伝説や神話の類も奇跡を構成しうるのです。天皇の権威を受けて行われる神殺しなどは、まさにその類のものでしょう。また『日本書紀』を…
国風諡号も漢風諡号も、平安時代には途絶してしまいます。以降の天皇は、居所や所縁の深い場所に因む追号を贈られるのみになってゆきます。近代以降は一代一元の制度のもと、皇位に就いていた元号がそのまま諡として使用されているわけです。
国風諡号はヤマト言葉で作られているので、もともとの発想としては、必ずしも文字を伴う必要はなかったと思われます(その根源は諱であるか、あるいは宮号など公的な場で用いる号であったのでしょう)。一般民衆が神の名を呼ぶように、恐れ憚りつつ口にする…
律令は法家思想と儒家思想の融合からなっていますが、法律を支える思想、倫理・道徳自体は儒教のものです。よって、条文のあらゆる点に儒教の発想をみてとれます。位階について定めた官位令、位階や場所、儀式などに応じて服装を定めた衣服令、故人との関係…
史料というのであれば、やはり『日本書紀』が明確です。百済関係の文献も引用されており、研究が進んでいます。岩波書店の日本古典文学大系や小学館の新編日本古典文学全集など、注釈書も充実しています。ただし分量が多いので、何か朝鮮半島との関係を研究…
大丈夫です。これまで他の質問にも答えてきたように、問題意識を明確に書く、古代のなかでなぜ死生観、宗教観をテーマにする必要があるのか、その正当性をしっかり述べることが大事です。
何度か説明しましたが、古代の事例を扱う限り、講義で触れた内容は必ず絡んでくる。そのとき、授業でどのような説明の仕方をしていたかがきちんと踏まえて書かれているかどうか、ということです。歴史に対するものの見方、例えば東アジアの視点でみてゆくと…