トブサタテは「鳥総立て」と書き、トブサとは、木々の梢が鳥の止まる場所になっていることを指します。フサ=「総」は、枝葉の茂っている様子で、昔立っていた巨樹が倒れたことに因んだ、上総/下総の地名表記と同じです。トブサタテには、実質的な再生機能はないでしょうが、切り株は新たな芽のひこばえとして働きますので、それらを観察して始まった儀礼かもしれません(ただしその始まりについては、私見では、狩猟動物の送り儀礼を樹木にも転用したものではないかと考えています。これについては、また後日詳しくお話ししましょう)。