2014-05-19から1日間の記事一覧
現在に繋がるような男女差別が現れるのは、家父長制に基づく男性優位の社会が確立して以降です。いわゆる神憑りてきな役割を多く女性や子供が担うようになるのは、文化・政治を成人男性が象徴し、自然・宗教を女性が象徴するという二元的枠組みが構築された…
現代社会で日常生活を営む私たちには信じがたいことかもしれませんが、現在も神の声を聞くシャーマンは存在します。彼らは原因不明の病などに罹り、医療では克服できないそれに苦しみ悩み抜いた末に、先輩のシャーマンのもとを訪れ修行の末に克服し、自分自…
穂落神とは異なるレベルの伝承ですが、始祖が開拓神として活躍する物語は伝承されています。もちろんずいぶん時代が下って7〜8世紀の物語ですが、現在の茨城県あたりの地誌である『常陸国風土記』の行方郡条には、箭括麻多智なる人物が、夜刀神という蛇神…
奈良公園の鹿は、春日大社の神の使いとして保護されています。神聖視が始まるのは古代〜中世で、弥生時代の認識が継続しているともいえますが、その時点で稲作と強固に結びついているわけではありません。『日本書紀』などでは、神の使いとして鹿や猪が登場…
当時どのような狩猟が行われていたかは不明な点が多いのですが、現在の狩猟採集文化では、メスや子供の獲物を必要以上に狩猟してはならない、とする禁忌が伝えられた地域もあります。例えば、北アメリカのトリンギット・インディアンには、主人公の狩人が精…
弥生の土器絵画には、サメのようなもの、シャチのようなものが描かれています。二種とも生みにおいては特徴的な生き物で、神話や伝承にも「動物の主」として登場します。弥生時代にも、縄文の狩猟採集文化を継承・発展させた海辺の集落があったはずで、それ…
確かに、あまり深い意味を求めるのも穿ちすぎというところはありますね。しかし、屈葬のように出土例が多く、地域的・時間的限定されているとしても一定の習俗として認められるものには、必ず何らかの意味があります。しかし、当時の人々にも無自覚、無意識…