2017-04-21から1日間の記事一覧
まず、定住することによって得られる安らぎというのは、定住社会によって構築された心性ですので、移動性社会においては意味をなしません。人類が、その誕生から1万年前までの長期にわたって培ってきた移動性社会においては、定住することのほうが危険が大…
うーん、やはり学問的に誤りが判明したとか、倫理的に問題がある場合、即座に対応し是正するのが、研究の理想的なありようであり、教育の理想的なあり方であろうと思います。その言葉の使用によって、誰かが理不尽な抑圧を被るのであれば、なおさら。民主主…
通常の焼畑の場合、ひとつの山を焼畑用に使用すると、30年経たなければ元の状態に再生しません(竹の焼畑の場合は10年ほどで再生しますので、周囲の環境、生態系のあり方によって多少の相違は生じます)。よって、それをひとつのスパンとして、一定の領域の…
天皇の徳化に帰属すること=帰化という言葉を、そのままに使用していることが問題なのです。充分に検討して残したのではなく、古代的価値を再構成した帝国日本の用語を、無批判に踏襲しただけなのですから。現代のハワイやモンゴルの力士たち、日本国籍を取…
そうですね、質問に述べられているような事象は定住社会のほうが被害が大きくなるので、それゆえに定住社会でそれを抑止するための機構が整備された、仕組みが考案されていったということです。なお病気の問題は、移動性社会においても必要な知識・技術は蓄…
自然環境に柔軟に適応するという生物学的能力については、恐らくかなり退化してしまっているのではないかと思います。現在のヒトは、自然環境との間に種々の文化を設定し、それを緩衝領域として定着を図っている。季節の移り変わりに伴う服装の変化をみても…
いわゆるアナーキズムの考えからすれば、そうでしょうね。クラストルもアナーキズム思想を持っていましたし、それを受け継ぐ人類学の流れは、例えば最近大著『負債論』が訳出された、デヴィッド・グレーバーらによって活発に研究されています。歴史学者も、…
もちろん、「抵抗」に当たります。本当に逃げるのならば、信仰を放棄すれば済むのですから。
確かに、「移民」「難民」は、受け入れる/拒否する側、すなわち外側からのニュアンスが大きいですね。事実、それらの人々がマイナスの価値を付与され、差別の対象となるケースは世界各地で起きています。列島の歴史を移動の観点から読みなおし、前近代村落…