2008-11-12から1日間の記事一覧
ショウは「笙」と書きます。割合に簡単に音は出ます。他に吹きものでは、篳篥(ひちりき)、龍笛などが有名です。前者は東儀秀樹がよく吹いている短い縦笛、後者は一般的な横笛です。篳篥は吹くのが難しく、コツがあるので、顔を真っ赤にして力一杯吹いても…
そうですね。漢字が固定化していないのがまた面白いところで、いろいろな表記を試していたのでしょう。万葉仮名は、その使用を通して、やまと言葉を表記する漢字の音が決まってゆき、やがてその一部や全体を用いて片仮名や平仮名が作られてゆきます。
とうぜん、神祇信仰や仏教に由来するものもあるでしょうが、儒教に基づくものが多いです。とくに近世の幕藩体制下では儒教的秩序が重視されましたので、日常生活における礼儀作法はほぼ儒教に拠っているといえるでしょう。例えば面白いのは仏壇で、仏教に由…
もちろんそうでしょう。天智朝の近江大津宮には、内裏の西殿に仏殿があったという記録が残されていますが、国家守護のために神祇信仰と仏教を併用しようとしていた当初、宮自体にも仏教的機能を内包させようという意図があったのかも分かりません。藤原宮で…
やはり火は危険なので、水ほど利用はされなくなってゆきます。しかし、現在まで盛行している使用例があります。いわずと知れた火葬です。火葬はアジアでは仏教者を中心に展開し、日本では、考古学的には須恵器製造業者の周辺で、文献的には飛鳥〜奈良時代の…
風水はともかく、飛鳥寺西に典型的に現れる山(丘)・清水・樹木がセットになっている空間が、古墳時代以来神聖な場所として重視されてきたのは確かです。現在古墳時代の祭儀として最も注目されているものに、各地域共同体の首長が担った湧水点祭祀・導水祭…
もちろん、すべての祖先信仰が樹木信仰になるわけではありません。あくまで飛鳥地域の個別的事例です。樹葉という名前からすると、この衣縫造の祖先は、神木(斎槻と思われる)の祭祀を担い共同体を統轄していたシャーマンだったのでしょう。斎槻はその奉祀…
多くはそうでしょう。以前ちょっと触れた崇仏論争の話など、まさに廃仏を克服して隆盛を手に入れた中国仏教の歴史をなぞり、同じ道を辿ってきたことを示すために日本で作られたエピソードと考えられます。平安初期に編纂された日本最古の仏教説話集『日本霊…
釈迦がその樹下で悟りを開いたというインドボダイジュ(クワ科)は、中国中原の寒冷な地域ではうまく育たず、代わりに葉形が似ているボダイジュ(シナノキ科)が用いられるようになったといいます。しかし、そのいずれも古代の日本には存在しませんでした。…
きちんと論証されているわけではありませんが、ケヤキは、幹自体がどんどん分岐してゆく仮軸分岐という枝分かれをし、一本の中核的幹から枝葉が生えるという柱的な樹形ではなく、こんもりした広がりある樹形を作る。それが神の坐す場所として相応しいと認識…