私たちがよくみる聖徳太子の絵像には、両隣に童子が描かれています。されは誰なのですか?

唐本御影のことですね。一般に、向かって左が弟の殖栗皇子、向かって右が息子の山背大兄王とされていますが、この絵像自体、実は誰を描いたものなのかはっきりしていません。伝統的な位置付けは、13世紀に『聖徳太子伝私記』を著した法隆寺僧の顕真が行ったものですが、彼は太子の伝記を集成してその信仰を活発化させ、勢いの衰えていた法隆寺を再興しようとした人物なので、その言動には注意した方がよいのです。