石室は神聖な場所だと思いますが、横穴式石室において、石室内に入れるのは決まった人だけだったのでしょうか。

この問題を立証できる材料がありませんので、何ともいいがたいのですが、後の宮廷における葬儀の形式、モガリ儀礼などを参考に考えてみると、祭祀者・埋葬従事者とごく近い家族に限定されていたと考えられます。『書紀』において、敏達天皇の殯宮には皇后(後の推古天皇)が一定期間こもり、遺体の世話をしていますので、同じような行為がなされていた可能性もあります。